ベトナムからカンボジアへバイクで国境越えしてみた
ベトナム3ヶ月ビザが切れる&カンボジアで銀行口座開設したいということでベトナムを出国し、8ヶ月ぶりにカンボジアを訪れました。
今回は初めてバイクで国境越えにチャレンジしてみました。
ホーチミンからカンボジア国境まで
ホーチミン中心部から国境の町モックバイ(カンボジア側はバベット)までは約80キロです。
Googleマップでルート検索すると、クチ方面から進む北ルートとDT10を通る西周りルートが表示されると思いますが、どちらが良いかベトナム人の友人に聞いたところ、
「西周りは道路が悪くて渋滞が酷いかも。クチルートのほうが良さそう」
という意見でしたので、北ルートを選択しました。
国境(モックバイ)までの所要時間
午後5時30分に出発し、休憩なしで走って到着したのは午後8時40分でした。所要時間は3時間10分ということになります。
80キロの道で3時間以上掛かるのは、渋滞があるからです。
クチルートは多少ましと言っても結局ホーチミン中心地では渋滞は不可避です。
バイクでの出国手続き
事前にベトナム人の知人などから「ブルーカード(所有者カード)が他人名義だからバイクでは出国できないぞ」と脅されていましたが、普通に出国できました。
ブルーカードも免許証もチェックなしです。
そういったものは交通警察の仕事なので、出入国管理官にとってはどうでもいいのでしょう。
1. 出入国管理所の横にバイクを置く
2. 建物に入り、出国スタンプを押してもらう
3. バイクを押して出国。この際、出国スタンプをチェックされる。
これだけです。何も難しいことはありません。
「手続きしてやる」みたいなことを言って近付いてくるオッサンがいますが、ガン無視でいいです。
荷物検査なしでいける
建物の中で空港と同じような手荷物検査がありますが、バイクに荷物を置いておけば荷物検査なしで通れます。
法律上、外貨の持ち出しは5000米ドルまでですが、厳密なチェックはなされていないということです。
なお、今回私は法律厳守で2400米ドルしか持ち出しませんでした。
カンボジア1年マルチビザ取得
いつもシングルビザで入国していますが、今回は1年マルチビザを取得してみました。
VISAカウンターで
「ワンイヤー、マルチプル」
と言うと手続きしてくれます。
言わないと普通のシングルビザを取らされてしまうので注意しましょう。
夜9時で他に誰もいなかったということもあり、5分でビザ発給されました。
▼カンボジア1年マルチビザ。1回の滞在は30日までだが、1年以内なら何度でも入国できる。
1年マルチビザの料金は?
ビザ発給担当官に
「45ドルだ」
と言われたのでそのまま払いましたが、発給されたビザを見るとFeeの項目に
「40 USD」
と記載されています(写真右上)。
5ドルは正規の手数料なのか、担当官が着服してるのか、謎です。
バベットは中国街
カンボジア側の国境の町バベットは中国資本が大量に入って、中国の一都市のような様相を呈しています。
町中では中国語が飛び交い、英語よりも中国語のほうが通用度が高いという状況です。
シアヌークビルもそうですが、カンボジア各地で中国資本が入り、カンボジアの風景が中国化していっているようです。
経済発展のためにカンボジアが選んだ道なのでしょうが、旅行者としてはカンボジアの風情が薄れていくのは残念です。
バベットからプノンペンの道
国境からプノンペンまで160キロほど離れています。
国道1号線を延々と走るだけなのでGoogleマップいらずです。
「カンボジアは道路状態が悪い」とよく聞きますが、1号線に関してはコンクリート舗装されていて、バイクでの走行に問題ありませんでした。
ただし、国境から10キロぐらいはダカールラリー並みに砂だらけ、凸凹だらけなので徐行して走ることを強いられます。
国境(バベット)からプノンペンまでの所要時間
国境からプノンペンまで休憩除いて5時間かかりました。
ずーっと真っ直ぐで単調な道が続くので最後のほう眠くなって危うく居眠り運転するところでした。
プノンペンからホーチミンへバイクで帰る
カンボジアからベトナムへも当然バイクで帰りました。当たり前ですが、行きと同様に延々と田園風景の中を走ります。
スバイリエン(Svay Rieng)で1泊
一気に走破するのはダルいので、プノンペンとホーチミンのちょうど中間にあるスバイリエン(Svay Rieng)で1泊しました。
Riverside Villaという宿がエアコン付きで1泊10米ドル、まずまずのクオリティの安宿でした。
ちなみにスバイリエンは特別なものは何もないただの田舎町です。
翌朝、朝日を見ながら国境目指して走ります。
スバイリエンから1時間ほどで国境の町バベットに着きました。
▼国境すぐ近くの市場。肉たっぷりのバインミーが47円(1万ドン)。
30日ルールでプチトラブル
短期間でベトナムに戻る際に注意が必要なのが、通称「30日ルール」です。
これは
「前回のベトナム訪問がノービザの場合、出国から30日以上経過しないとノービザ入国できない」
というものです。
私は前回3ヶ月ビザでベトナム入国したので30日ルールは適用されないはずですが、カンボジア出国時にひと悶着ありました。
カンボジア役人「前回の出国から30日経ってないからベトナム入国できないぞ」
私「いや、前回はビザ有りだから入れるよ」
カンボジア役人「入れないぞ」
私「入れるよ」
カンボジア役人「入れないぞ」
私「入れるよ」
というやりとりを繰り返した結果、
「とりあえず出国スタンプを押すが、ベトナムで入国拒否されたら戻ってきて出国スタンプ取り消しに罰金20米ドル払う」
ということで合意しました。
当然、ベトナム側では問題なくノービザ入国できました。
ベトナム入国では全員賄賂が必要か
上のノービザ云々とは関係なく、ベトナム入国の際に2万ドン(93円)要求されました。
ベトナム人は最初からパスポートに2万ドン挟んで提出していたので、この国境では入国スタンプの為に2万ドン払う習慣が定着しているようです(バスで移動する場合は無料)。
ホーチミンからプノンペンまでバイクで行くのはオススメしない
「バイクで国境越え」という響きはロマンがあって魅力的ですが、それを打ち消してマイナスになるほどキツイのでオススメしません。
ホーチミンから国境まではともかく、プノンペンは遠すぎます。
よほどのバイク狂でない限りは、普通にバスで行くのが良いでしょう。
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