「ベトナムで家賃5万円のタワマンもう存在しない」説を検証→3万円で住めることが判明
X(エックス)で「2024年現在、ベトナムにおいて月5万円でタワマンに住むのは不可能」という趣旨のポストを見かけました。

新興国においては日本よりも遥かに早い速度で情勢が変化していくため、常に能動的に情報をアップデートしていく必要があります。
以前、中国を旅行した際に年配バックパッカーと話していたら

などと言い出したので調べてみたら、電車で30時間でした。


20年前に行ったときは3日かかったんだけど
とのことでした。
これぞ長期間にわたり情報をアップデートしていなかったことによる誤認です。
まあ、このエピソードも20年前のことなんですが。
私もベトナムを出て1年以上経過しているため、認識と実情が大きく乖離してしまっているのかもしれません。
ということで月5万円タワマン問題について調べてみました。
タワマンの定義
そもそもタワマンとはなんでしょうか。
大手不動産関連サイトで調べてみました。
厳密にはタワマンを定義する法令は存在しませんが、一般的には20階以上の超高層マンションを指す傾向にあります。
【三井のリハウス タワマンの定義とは?タワマンに住むメリットや注意点を解説!より】
タワーマンションとは一般的には20階以上、高さが60mを超える超高層マンションを指します。意外にもタワマンと呼ぶための定義は法的には決められていません。
【近鉄不動産 タワーマンションとは?意外と知らない定義やメリット・デメリットを解説より】
要するに、「明確な定義はないが、20階以上のマンションを意味する場合が多い」ということのようです。
ベトナムのタワマン賃料
ベトナム語の賃貸仲介サイトで代表的なタワマン家賃を調査しました。
なお、日本人向け仲介業者は高そうなので調べていません。
ビンホームズセントラルパークの家賃
おそらくベトナムで最も有名なタワマンがビンホームズセントラルパーク(Vinhomes Central Park)です。
ランドマーク81が併設されているため、住んでいなくても行ったことはあるという人は多いのではないでしょうか。
このビンホームズセントラルパークの家賃が36平米の小さい部屋で約92,000円(1500万ドン)~です。
ここから交渉して安くなる可能性はありますが、5万円まで下げるのは不可能でしょう。
マステリタオディエンの家賃
※Booking.comより引用
2区にあるタワマン、マステリタオディエン(Masteri Thảo Điền)は50平米で家賃約85,500円(1400万ドン)~です。
ビンホームズセントラルパークよりは安いですが、5万円は軽くオーバーしてしまします。
以上2軒、都市部のタワマン家賃を見ました。
やはり中心地では家賃5万円のタワマンを見つけるのは難しそうです。
それでは次に郊外のタワマンを見てみましょう。
ビンホームズグランドパークの家賃
ビンホームズグランドパーク(Vinhomes Grand Park)はホーチミン市中心地から車で40分ほどの郊外に位置するタワマンです。
私が保有するマンションでもあります。
上掲の記事でも紹介している通り、郊外ですがファミリーマートやセブンイレブンが出店済、近隣にスーパーマーケットもあり、さらにショッピングモールも年内開業予定ということで、「中心地から遠い」以外にデメリットはありません。
そんなグランドパークの家賃は次の通りです。
部屋構成 | 面積 | 家賃 |
---|---|---|
1ベッドルーム | 32平米 | 約30,500円(500万ドン)~ |
2ベッドルーム | 60平米 | 約43,000円(700万ドン)~ |
3ベッドルーム | 106平米 | 約61,500円(1000万ドン)~ |
いずれも家具付きです。
なんと5万円以下で2ベッドルームの部屋に住めるということがわかりました。
まあ私もオーナーとしてこのぐらいの家賃で入居者募集してるので知ってましたが。
1ベッドルームにいたってはほぼ3万円です。
つまりプール付きのタワマンに3万円で住める天国みたいな環境ということです。

まとめ
ホーチミン市中心部で家賃5万円以下のタワマンに住むのはもはや不可能ですが、郊外に出ればまだまだ可能です。
地方都市なら更に数多く存在するのではないでしょうか。
そしてローカルアパートに住めばタワマンの半分ぐらいの家賃で住めるはずです。

てか日本人がそんな生活耐えられるわけがない
という意見もあると思いますが、「それってあなたの感想ですよね」というやつです。
ローカルアパートに住んでローカルスーパーで買い物して生きていける日本人も実在します。
▼ホーチミン市のローカルアパート
2019年に住んでいたアパート→ホーチミンで1万円台の安アパートに入居しました。
2020年に住んでいたアパート→ホーチミンで家賃23,256円のアパートを3ヶ月契約しました
これら↑は4~5年前の記事なので今はもっと家賃が上がっているとは思いますが、ローカルアパートの雰囲気がわかっていただけると思います。
これを読んで

むしろ住みたい
という人も結構いるのではないでしょうか。
人はどうしても自分の生活環境を基準として考えてしまうので、都心のタワマンに住んでいる駐在員さんや起業成功者らのハイクラスの方々は低予算ベトナム生活に否定的になりがちです。
しかし人によって許容生活レベルは違うので、
「ベトナムで月〇万円生活はもう不可能」
などという意見に惑わされず、自分の生活レベルで自分の予算を判断しましょう。
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