内戦前にシリアを旅行した時の記録 (写真27枚)
ベトナムマンション購入シリーズも一段落したので、2005年にシリアをバックパッカー旅行したときのことを書きます。
▼外務省海外安全ホームページのシリア治安情報マップ。
シリアは現在では危険地帯とみなされ海外安全ホームページのマップが真っ赤に塗られていますが、2005年当時は比較的安全な国であり、ヨーロッパからトルコ→シリア→ヨルダン→イスラエルを経てエジプトに至るルートはバックパッカーにはメジャーでした。
私の場合は19歳でエジプトを一人旅した際、このルートを通ってきたバックパッカーに出会って話を聞き「なんか面白そうだから次はそれやってみよ」と思い、帰国後バイトで資金を貯めて1年半後に実行したという次第です。
本記事ではその時の旅行のうち、シリアの部分のみを抜粋して紹介します。
旅程
訪問地:アレッポ→デリゾール→パルミラ→ダマスカス
シリアビザ
東京のシリア大使館で観光ビザを取得しました。
▼シリア観光ビザ
3ヶ月有効で2,600円でした。
ビザ代支払いの時に1,000円札を3枚出したら、シリア人職員が
「いま100円玉がないので、どこかで買い物するかなんかして細かいお金持ってきてください」
というので更に100円を出したところ、一瞬考えた後、「ああ、なるほど」という顔をして500円玉でお釣りくれたのだけ覚えています。
シリア入国~アレッポ
シリアにはトルコから陸路入国しました。
手元に当時のパスポートがないので定かではないですが、アンタクヤ(トルコ)からアレッポに移動したので多分バブアルハワ国境(イドリブ県)から入ったはずです。
ちなみに2015年にジャーナリストの安田純平氏がシリアに密入国し武装組織に拘束されましたが、彼が通ったルートもアンタクヤ→イドリブ県です。
この日は土曜日だったためアレッポ城は閉まっていて、結局入らずじまいでした。
シリア内戦によりアレッポ城も大きなダメージを受けたそうで、別の日に行かなかったのが悔やまれます。
生搾りジュースが1杯33円(15シリアポンド)と激安だったので毎日のように飲んでいました。
▼子どもたちは積極的で、写真撮って! とよくせがまれました。
デリゾール
アレッポの次はデリゾールという小さな町に行きました。
アレッポからデリゾールまでは約400キロほど離れていますが、長距離バスの運賃はたった約300円(135シリアポンド)でした。
ここは静かな田舎町かと思いきや意外と交通量が多くて騒々しく期待外れでした。
唯一の見所はネームバリューが凄いユーフラテス川ですが、ただの川でした。
観光資源はほとんどないデリゾールですが、ここでも子どもたちは外国人慣れしていて、「ハロー」とよく声を掛けられました。
2泊はするつもりでしたが、することがないので1泊だけしてパルミラに移動しました。
パルミラ
デリゾール→パルミラはバスで移動し、200キロの道のりが約220円(100シリアポンド)でした。
パルミラは中東の三大遺跡、いわゆる「中東の3P」(他はヨルダンのペトラ、イランのペルセポリス)の一角を成す遺跡であり、シリア観光にはマストです。
▼ファフルッディーン城から見下ろしたところ。ここまで登るのがかなり疲れた。
パルミラの遺跡は世界遺産にも関わらずあまり整備されておらず、彫刻壁画の一部がその辺にゴロゴロ転がっていました。
残念ながらここも内戦でかなり被害を受けたそうです。
ダマスカス
ダマスカスは首都ですが正直あまり印象に残っていません。
泊まった宿がアルハラメインホテルというバックパッカー宿で、ドミトリーが1泊555円(250シリアポンド)でしたがホットシャワーがガンガン出て快適でした。
レストランで隣の席に座ったおっさんがイラク人で、私がお世辞で
「イラク、良い国ですね」
と言ったら
「良くねえよ、イラクだぞ」
と言いつつ明るく笑っていたとか、覚えてるのはそれぐらいです。
シリアの食べ物
シリアでは毎日ファラフェルサンドを食べていました。
▼こういう感じのやつです。
シリアのファラフェルサンドは筒状だったような気がしますが記憶違いかもしれません。
1個55円(25シリアポンド)ぐらいの安さでそこそこボリュームがあって旨いので貧乏バックパッカーの味方でした。
ベトナムでいうとバインミーみたいなもんですが、個人的にはバインミーよりファラフェルサンドのほうが好きです。
シリア旅行で掛かった費用
シリア旅行7泊8日で費やした金額が以下です。
食費 | 2,187円 |
宿泊費 | 2,442円 |
交通費 | 1,909円 |
他 | 1,321円 |
合計 | 7,859円 |
今見るとバカみたいに安いですね。
こんなに安いんだから3ヶ月ビザを使い切るまで滞在しとけば良かったかもと思います。
しかしシリアで沈没しなかった分、ベトナムの滞在期間が長くなり結果として現在の生活に繋がっているので、人生は何がどう左右するかわからないものです。
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