ベトナム国債の破綻リスクが大幅上昇–VND建て資産を持っている人は注意

2020年6月7日

ベトナム国債のクレジットデフォルトスワップ(CDS)のスプレッドが大幅に上昇しています。

ベトナムドン建て資産を保有している人は要注意です。

ベトナムのCDSスプレッドが大幅に上昇

今週の週刊エコノミスト(2020年5月5日・12日合併号)によると、ベトナム国債のCDSスプレッドが急上昇しているそうです。

CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)とは
Credit Default Swapの略で、社債あるいは企業の信用リスクに対し保険のような役割を果たすデリバティブ契約のことで、企業の債務不履行をヘッジするために利用されます。CDSの買い手は売り手にプレミアム(保険料)を支払い、投資先企業が破綻した場合に、当該企業の社債等の元本金額(+利息)相当分を保証してもらいます。このプレミアムの料率をCDSスプレッドといい、保証先の企業の財務内容や業績等の好悪材料により価格が上下します。
[三菱UFG国際投信 用語集より引用]

わかりやすく書くと、CDSとは「債券がおじゃんになった時の保険みたいなもの」であり、CDSスプレッドはその「保険料」で、「債券の発行体(国や企業など)がヤバくなった時はCDSスプレッドが上がる」ということです。

言い換えると、CDSスプレッドは「発行体のヤバさを測る指標として使える」ということです。

週刊エコノミストによると、ベトナム国債は2019年末から2020年4月17日までにCDSスプレッドが200%以上上昇しているそうです。

CDSスプレッドが200%以上上がったのは世界89カ国のうち15カ国で、他はエクアドル、アルゼンチン、メキシコ、ロシア、スペインなどです。

もっとも、これは「昨年末からの上昇率」だという点に留意する必要があります。

元々低かった国が200%上がるのと、元々高かった国が更に200%上がるのでは危険性が全く異なります。

そこで最近のベトナムのCDSスプレッドを調べてみたところ、3月23日の時点で317でした。

参考▶The fee for credit risk swap contracts in Vietnam is up to a 5 year maximum

2月20日に直近5年間の最低値となる83.71を記録した後急上昇し、1ヶ月も経たないうちに今度は直近5年間の最高値に到達してしまいました。

CDSスプレッドは200が危険水準とされているので、300オーバーのベトナムは結構ヤバいと言えます。

参考(Amazon)▶ドル・人民元・リブラ 通貨でわかる世界経済

▼2018年1月~2020年1月までのベトナムCDSスプレッド推移。コロナショック以前は順調に低下していました。

ベトナム政府の財政悪化は確実

CDSスプレッドが急上昇したからと言って、直ちにベトナム国債がデフォルトしたり銀行が潰れたりするわけではありません。

しかし、新型コロナウイルスの経済的影響はベトナムでも大きく、国民の所得が減少した結果政府の税収が減る、という流れは確実です。

ベトナムドン建て資産を保有している人は注意したほうが良いでしょう。

とりわけベトナムドン預金やベトナム社債はこの状況ではリスクが高いように思います。

私自身、最近まで5年ほどベトナムドン預金をして年利回り5%ぐらいの結果が出ましたが、新型コロナウイルスで状況が激変した今では話が違います。

もし今からベトナムドン預金をやるかと言われると、かなり躊躇します(どのみち法律上できなくなりましたが)。

投資先を物色中

とはいえ、ベトナムドン建て資産が全部ヤバいわけではなく、コロナ禍の今だからこそ美味しい投資先もあるはずです。

私はベトナムドン資産は米ドルに換えていったん日本に送金しましたが、ベトナムで面白い投資先がないか勉強中です。

自己紹介
20代で労働&節約により1500万円貯めてセミリタイア。
現在は少々の労働収入と投資収入で暮らしています。
詳しくはこちらをご覧ください。