これがホーチミン式葬式?大音量カラオケで盛り上がり最後は西遊記で火吹きショー
現在、ブイビエンの路地裏の安宿に滞在しています。
3日前、近所で不幸がありました。
ベトナム全体の風習か、ホーチミンのみか知りませんが、この辺りでは
「死者を賑やかに送り出す」
という考えがあるらしく、死後三晩に渡りとてつもない大音量でカラオケをするのが一般的です。
でかいスピーカーをどこからか調達してきて、音量マックスで、この狭い路地裏で▼
声を振り絞って歌うので、なんとも凄まじいことになります。
あまりの音の大きさに、窓ガラスがビリビリ震えていました。
それを夜10時から深夜2時ぐらいまでやるので、尊重すべき風習とは言え、つらいものがあります。
ちなみに日中はお経(大音量マイク)と楽隊による演奏のローテーションで昼寝も許さないという隙のなさ。
締めは何故か西遊記
これらを文字通り三日三晩続け、四日目の昼に全行程終了となるのですが、ラストはプロの俳優を呼んで何故か西遊記の出し物を披露。
近所の人も集まってワイワイ楽しんで観覧しあまつさえFacebookのライブ配信までしている人もいました。
▲マイクで歌って踊るタイプの演劇です。
▲すぐ横が控えスペースになっているのがシュールです。
▲謎の火花発生装置で盛り上げます。住宅密集地だろうがお構い無しです。
▲仏陀も熱唱します。仏陀って靴下履いてるのか。
▲控えスペースからはこう見えます。
▲火花(二度目)。そんなに燃やしたいのか。
▲真打ち孫悟空登場。三代目ジェイソウルなんちゃらーずばりに歌って踊ります。
▲孫悟空の演技中にスマホをいじる共演者の女性。
数分も我慢できないスマホ依存性のようです。
▲歌とダンスの後は手品タイム。口から延々と紙が出てくるタイプの手品。
孫悟空が
「さあ引っ張って!」
と促していましたが、おばちゃんはあからさまに嫌がっていました。
孫悟空が手に持っているのはチップです。
何人かが数十万ドンを景気良く渡していました。
この後はエンディングっぽいしんみりした音楽が流れる中、出演者と参列者が連なって退場(路地のあっちからこっちに移動するだけ)の段となり、その場面では打って変わって皆、涙を浮かべていました。
これで終わりかと思いきや、もうひと展開あって、火吹きショーでフィニッシュ▼
防火とか火の用心とかいう概念はないようです。
まとめ
日本では有り得ない騒々しく華やかな葬式に度肝を抜かれました。
葬式カラオケ程度なら遭遇したことがありますが、故人の前で西遊記を演じるというのは初めて見ました。
故人が西遊記を好きで、現世の最後に見せてあげたいという遺族の方々の心遣いだったのかもしれません。
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