ベトナムの株価を語るうえで、マーケット・ベクトル・ベトナムETF(VNM)は参考にならない

2019年2月17日

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ベトナム関連のETFで最も純資産額が大きいのが

マーケット・ベクトル ベトナムETF (VNM)

です。
投資ブログで「ベトナムに投資するならこれ」とオススメされていることが多く、「ベトナムの株価の動向」といったテーマでも参考にされていることが多いのですが、実際のところ、このETFは現実のベトナム株の動きを反映しているとは言い難いです。

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ここ5年間のVN INDEXとの比較 (Bloombergより)

VN INDEX はホーチミン市場に上場する355銘柄を対象とした指標です。
ご覧のとおり、VNMが大幅にアンダーパフォームしています。
VN INDEX は現地通貨(ベトナムドン)ベースで、VNMはドルベースという違いがありますが、この5年間でベトナムドンはドルに対して約9%安くなっただけなので、ドル換算でもVNMが大きく下回っています。

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ここ5年間のドルドンレート(Xe currency より)

このパフォーマンスの違いはベトナム株の外国人投資規制に因るものです。
一部の株を除き、ベトナム株は外国人枠が49%に設定されています。
そのため、海外ETFであるVNMの構成銘柄は偏ったものとなっています。

越南 73.7%
韓国 10.0%
日本 4.79%
台湾 4.13%
英国 3.97%
中国 3.29%

国別で見るとベトナム以外が約26%を占めます。

また、時価総額1,2,5位の軍隊商業銀行、ペトロベトナムガス、BIDV銀行が入っていません。
米国株でいうとアップル、マイクロソフト、フェイスブックが入ってないみたいなもんです。
こういった状況なので、VNMはオススメしません。
私はベトナムに証券口座を持っているので、ベトナム国産ETFであるVN30ETFを保有しています。
信託報酬は0.8%、保有銘柄は30ですが、ホーチミン市場の時価総額の76.6%をカバーしています。


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自己紹介宮内健吾Ⓐ、29歳の時に資産たったの1500万円でセミリタイア。

少々の労働収入と投資収入でベトナム生活を満喫していたところ、コロナ禍で仕事を失い暗転。

詳しくはプロフィールをお読みください。