「ベトナム製は中国製の代わりになれない」説について
「なぜメイドインベトナムはメイドインチャイナの代わりになれないのか」という記事を読みました。
ベトナムに大金を投じている者としては一瞬ドキッとするこの記事についてコメントします。
「ベトナム製は中国製の代わりになれない」
当該記事はこちらです。
英語の元記事▶Why ‘Made in Vietnam’ won’t replace ‘Made in China’
日本語に抄訳したもの▶「ベトナム製」が「中国製」の代わりになれない理由
要約すると、以下の理由によりベトナムは中国の代わりになれないとのことです。
・規模の差
GDPで55倍の差がある。
製造労働者数は中国8億人に対してベトナムは5500万人。
製造業生産高の世界シェアは中国28%、ベトナム0.27%。
・国内市場
中国で生産したモノは輸出しなくても中国市場で利益を上げられる。
・技術的問題
上海のコンテナ港は4000万のコンテナを処理できるが、ホーチミンは615万。
電力需要増大への対応もベトナムは遅れている。
感想
つまり、あの記事は「ベトナム1国では中国の代わりにならない」と言っているわけですね。そりゃそうだ。
規模の差があるということは、裏を返せば中国生産のわずかでもベトナムに移転すれば、ベトナムには大きなプラスになるということです。
何しろ中国GDPの1%はベトナムGDPの55%に相当するので、中国にとっての少しの移転が、ベトナムでは巨大なインパクトを与えます。
何も中国の仕事をベトナムが全部奪う必要はなく、ほんのわずか貰ってくればいいということです。
「生産だけでなく消費も中国国内市場で完結する」というのは確かに大きな利点ですが、ASEAN(東南アジア諸国連合)域内でも関税撤廃が完了するなど、東南アジアの市場統合が進んでいます。
現状、ASEAN10ヵ国の合計名目GDPは中国の4分の1以下なので、市場規模としてはまだまだ差が大きいですが、今後の発展で、生産する場としてのみならず、消費市場としてのASEANの魅力も高まっていくでしょう。
やっぱりベトナムは有望
というわけで、私の結論としては、
「ベトナム1国では中国の代わりになるはずがないが、やはりベトナムは有望である」
となります。
私は資産の50%ぐらいがベトナム絡みなので、ベトナムの発展に大いに期待しております。
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