積立投資した場合、ベトナムドン定期預金とベトナム株、リターンが高いのはどっち?
「預金や債券よりも株の利回りのほうが高い」
というのが投資の常識とされています。
ですが、
「新興国通貨は実質利回りが低い」
と一般に言われているにも関わらずベトナムドン預金は2000年以降で利回り5.95%を記録しているなど、個別の事例が一般論に当てはまらない例は多々あります。
そこで今日はベトナムドン預金とベトナム株投資はどちらがリターンが高かったか、過去のデータを調べてみました。
ベトナムドン預金とベトナム株に積立投資した場合
本当は「毎月1万円投資」とかでリアル感を出したいところですが、ベトナムドン預金金利の月次データはないので、毎年年始に10万円を投資するという設定にします。
銀行預金金利データはいつものこれです。
株価はこちら。
ベトナム株は2007年にブームが起き急騰しましたが、米国発世界金融危機の煽りを受け急落、2009年2月にはピーク時価格の5分の1にまで下がりました。
2018年3月にようやく最高値を更新するも、4月末以降後下げ相場に転じ現在に至ります。
計算結果
合計180万円投じた結果、ベトナム株は345万円、ベトナムドン預金は365万円になりました。
「預金が株に若干勝ってるやん!」
と思ってしまいますが、ベトナム株の数字は配当金を含まない数字です。
今回、VNインデックスの平均配当利回りのデータがなかったので、配当金を無視して計算しました。
しかし実際には配当利回りが数パーセントはあるはずですので、仮に配当利回り2%~4%だった場合のそれぞれの結果も計算してみました。
ベトナム株(配当込み)のリターンが圧倒的
ベトナム株で運用した場合の資産額は、配当利回り4%の場合、ベトナムドン預金の1.45倍、3%の場合は1.3倍、2%でも1.17倍になります。
ベトナムドン預金も元本の2倍に増加しているのでかなりの高リターンなのですが、価格上昇と配当利回りの二刀流の株式と比べると分が悪いです。
※今回は買い付け手数料と税金を考慮していませんが、結論がひっくり返るほどの影響はないはずです。
まとめ
投資のセオリー通り、ベトナムでも(少なくとも2001年から現在まで)株式投資のリターンが定期預金の利回りを上回っていることがわかりました。
しかし預金にも
「価格変動を気にしなくて良い」
「利子をすぐに引き出せる」
というメリットがあります。
ベトナム株(現地口座)の場合、証券口座からベトナム国内銀行に送金できず、配当金を引き出したい場合は国際送金で一度日本に送るというシステムになっています。
銀行預金の場合、利子が付与されたら即日引き出して生活費に充当できる利便性は魅力です。
ベトナム株式投資、ベトナムドン預金それぞれにメリット、デメリットがあるので、自身にあった運用方法を選択すると良いでしょう。
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